北信五岳(長野) 飯縄山(1917.3m) 2023年5月6日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 3:02 登山口の神社(標高1180m)−−3:52 駒つなぎの場(標高1530m)−−4:14 天狗の硯岩(標高1670m)−−4:40 中社方面分岐(標高1840m)−−4:49 1909m峰−−4:59 飯縄山(標高1917m) 5:04−−6:14 登山口の神社

場所長野県長野市(飯綱町はギリギリ範囲外)
年月日2023年5月6日 日帰り
天候曇、南寄りの風強し
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場登山口の神社に10台程度可
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望晴れていれば大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
ここをクリックしてダウンロード。下山中に電池切れしたためログが欠損している
コメント爺ヶ岳日帰りの翌日に手b気が崩れる前に今年初の飯縄山へ。予報より天気の崩れが遅れて雨に降られることは無かったが厚い雲に覆われて北アルプスの峰々は雲の中。それでも北東方向の見通しは良く毛猛山や浅草岳ははっきり見えて、御神楽岳がぎりぎり見えた。順次春の花が咲き始めていた




駐車場にはまだ車は無かった 登山口
駒つなぎの場 下の水場
天狗の硯岩 長野市街地の夜景
標高1800m付近で樹林帯を抜ける 中社方面分岐
1909m峰南直下の神社 1909m峰
1909m峰から見た飯縄山 笹の中の登山道
飯縄山山頂 展望案内板。佐渡島などごく稀にしか見えない山も書かれている
飯縄山から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)
飯縄山から見た後立山。残念ながら雲がかかって見えない山頂が多い(クリックで拡大)
飯縄山から見た志賀高原、浅間山(クリックで拡大)
飯縄山から見た中越地方の山々(クリックで拡大)
飯縄山から見た奥秩父、八ヶ岳
飯縄山から見た高妻山 飯縄山から見た戸隠連峰
飯縄山から見た富士山 飯縄山から見た南アルプス
下山開始 僅かに残った雪。これ以外は見かけなかった
本日初のすれ違い 中社方面分岐
ショウジョウバカマは多数見られた 樹林帯に入る
天狗の硯岩 タチツボスミレっぽい
富士見の水場。2つある水場のうち上側にある カタクリ。もうおしまいで1株のみ見かけた
キジムシロっぽいが見かけた株の全てが3ッ葉なので違いそう
→ミツバツチグリが正解だった
エイザンスミレ。葉が特徴的なので判別できた
駒つなぎの場 今年初のイワカガミ
たぶんオオカメノキ 林道
初めて見たシロバナエンレイソウ 登山口到着。私を含めて全て地元ナンバー


 大型連休のおしまいの週末は当初の天気予報では土日とも雨の予報であったが、予報が1日後ろにずれて土曜は風が強く曇りであるが雨は降らない予報に変わった。アルプスの稜線は爆風だろうが低山なら問題なく、日曜は雨で動けないこともあり金曜日に爺ヶ岳を日帰りしたばかりで疲労が抜けていないが、今年初の飯縄山に出かけることにした。日中は気温が上がるし雨の確率も上がってくるので、いつものように早朝に登ることにした。

 登山口の駐車場到着は午前3時でまだ真っ暗であり駐車場に他に車は無い。車の外に出ると思ったよりも気温が低くて寒いくらい。小さなナップザックに防寒具を入れてLEDライトを点灯して出発。最初は手袋無し、帽子無しで歩き始めたが冷たい南風があり体感的に寒いため手袋、毛糸の帽子を着用した。上はTシャツの上にウィンドブレーカである。

 まだ芽吹きが始まったばかりで樹林の地面にはほとんど草も見られない。飯縄山の標高は1900m強であるが、下界から山頂付近を見上げてももう雪は全く見られないので麓では当然ながら雪は無い。後立山でも谷沿いでなければ標高2000m近くまで上がらないと雪が無いほどだったからなぁ。強い南風で樹林がごうごうと鳴っているが、地面付近はその樹林でブロックされるのでまだ風は強くない。

 最初はなだらかな尾根を上がっていき、斜面が立ち上がる箇所が駒つなぎの場。ここで尾根を離れて右を巻くようになる。そしてジグザグに上がっていく。ここには2箇所の水場があるが、下側の水場の水量は細かった。ここではもう雪解け直後の時期ではないからなぁ。上部の水場(富士見の水場)は往路は暗闇で気付かなかった。

 天狗の硯岩を通過時でもまだ周囲は暗いままだが、今のペースで行けば山頂到着は日の出の時刻だろう。ただし今日は厚い雲に覆われているので日の出は見えないだろう。溶岩が転がる登山道は歩きにくく、昨年の5月に歩いた時は下りで石に躓いてコケて左膝の状態が悪化してしまった。特に下りでは気を付けないといけないが、今回はコケることはなかった。

 標高1800m付近で樹林帯から笹原へ切り替わると風当たりが強くなり寒さを感じるようになる。まだ時刻は4時半前で下界の町明かりが輝いているが、東の空は白み始めていた。

 中社方面の登山道が合流してすぐに小さな神社が登場。この周囲にも雪は全く見られない。1909m峰に達して久しぶりに飯縄山山頂を目にするが、やはり白いものは全く見られなかった。

 鞍部の笹原を通り抜けて僅かに登り返すと無人の飯縄山山頂に到着。南寄りの風が強く体感的にはかなり冷えるのでジャンパーを羽織る。前線に向かって湿った風が入っているはずで雲が多く、常念山脈から後立山にかけての雪を被った稜線は雲に覆われていた。ここでこの風の強さではアルプスの稜線では暴風状態だろう。東の空も雲に覆われているが山には雲がかかっておらず、志賀高原の奥には平ヶ岳、巻機山、越後駒ヶ岳、毛猛山、浅草岳、守門岳と並んでいた。御神楽岳は霞みながらも何とか見えていた。志賀高原の右側は浅間連峰だが見る角度がいつもの北アルプスと違うので最初はどの山なのか分からなかった。八ヶ岳もここから見ると南北の稜線が重なった状態でらしくない形状だが、蓼科山の特徴的な形で八ヶ岳と分かる。奥秩父は北アルプスから見る姿と変わりがなかったのは意外であった。そして富士山の右側に南アルプスが見えたのはもっと意外であった。飯縄山から南アを見たのは初めてだろう。残念ながら南アも雲がかかって甲斐駒以南は判別できなかったが、この天気でこれだけ見えれば大満足だ。

 帰りは明るくなったので春の花を探しながら下山。真っ先に現れたのはショウジョウバカマで、笹原の登山道脇にまだたくさんさいていた。樹林帯に入ると毎度のパターンでスミレ類が登場するが、いつものように細かな種類の判別は困難だ。しかし1種類だけ判別できたものがあった。通常、スミレの葉は円形や腎形、心形だが、このスミレは深い切れ目が入っている。帰宅後に調べると間違いなくエイザンスミレ。少なくとも今年と昨年で見たのは初めてである。

 黄色の開花しかけの花は、花の形は分からないが葉の形状からミヤマキンバイの系統に間違いない。この標高、植生ではキジムシロの可能性が高いはずだが、キジムシロの葉は3〜7枚が入り交じっているのに対し、今回見た黄色の花の株の葉は全て3枚。確率的にこれはあり得ないと思えた。それとも遺伝的に3枚葉のものが広がったのだろうか。

 標高が落ちてくるとイワカガミの蕾が見られる様になり、登山口が近付くと開花している株が見られえるようになった。今年初のイワカガミだ。

 林道を横断してすぐの箇所ではシロバナエンレイソウを初めて見た。エンレイソウは茶色い花だが、それが白くなったもの。実際には花の形状に微妙な差があるようだが、ぱっと見では花の色の違いしか感じられない。どちらも大きな3枚歩葉が目印である。

 駐車場に到着すると5,6台あり、下山中にすれ違った人と同じくらいの台数だった。車のナンバーは私を含めて全て地元で、この駐車場を利用するのは飯縄山に複数回登ったことがある人ばかりだろう。通常は下の県道沿いの広い駐車場を利用するが、そちらは主に地元以外からやってくる登山者が利用する。そこから歩いて登ればこの駐車場の存在を知ることになるが、地元以外でわざわざ複数回登りに来る人はほとんどいないので、結局は登山口の駐車場を利用するのは地元民だけなのだろう。

 

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